 |
ふらつき 耳鳴り 耳詰り
ポコポコ音 耳垂れ 体揺れ
耳奥痛 目が回る 天井回る
体傾き 真っすぐ歩けない |
|
まえがき
|
本書は、最初に「メニエール」を題名とする本として執筆し始めたが、一冊の内容のある原稿を書き終えるまでにはほぼ六カ月程かかる。
年間に数冊の単行本を出している精力的な著者もいるが
、私のこれまでの経験からして本を書くことを専門にしている人以外は、一年間にどんなに頑張って執筆しても二冊が限
度であろうと思う。それは日常の業務を誠実におこなっていて、その合間を充てて書くのであるから大変な重荷
となってくる。加えて書いたあとの最終的な文章の追補や新
しい事象の追加、専門用語の使い方についても最終チエックをしなければならない。これらは何回となく著者自身が深夜に及ぶまで行うので、簡単な仕事ではない。
最初、O・Nさんから奨められてメニエールに関連した治療の本を書き始めて、その間にも多くの患者さんが来られているし、以前からもきておられるので、題名に即して書いていくう
ちに、患者さんとのお話のやり取りの間から、メニエールの症状ではあるが、本本人がメニエールに対する知識を全く持っておられないことに気が付いたのである。
つまり眩量(めまい)、吐き気、不眠などを主な症状とする病気であるが、このべつべつの症状によって手当てを受けて
いる人が結構多いのである。
メニエールということで治療を受けている人はほとんどないということに気が付いたのである。O・Nさんは最初に医者の診断が「メニエールですよ」ということであって施療を始められ
ていたのであるが、ほとんどの場合はそうではないという現実の状況に直面して、執筆の途中であったが題名を変更することにしたのである。
メニエールと言ってもピンと理解しにくいので、眩量(めまい)・吐き気・不眠という題名に改めて出版することに変更したものである。
こうしたことから内容的にもメニエール病に傾いた内容が多くなっている。しかし、不眠症及び眩量(めまい)、
吐き気というのは、前庭機能に関係する場合が約七〇パー
セント。不眠症については交感神経緊張症の継続に起因する場合が二〇パーセント、さらに肝障害及び腎障
害が認められる。吐き気にはいろいろな内臓障害、脳腫瘍を
除いて、肝臓、腎臓の単体及び連合症状、軽度の前庭機能障害、これらのものの総合的な障害から発生することが多く
、私の所にみえる方は何度も精密検査をかさねておられるの
で脳腫瘍ということは全く考えられないので、その点では明白である。不眠症の場合は、その症状が重篤で何とか眠れるようにしてくださいと言っておいでになる方が非常に多い。
こうした患者さんの場合、メニエール的症状がかならず三〇パーセント、四〇パーセントはある。ただ、眩量(めまい)
、不眠、吐き気などのうち、どの割合が強いのか個人的な差
違が大きいのも特徴的だ。そのために、本人がその症状を本体的な病気だと思っているのであり、メニエール病という
病名を自覚されてはいないのである。
いろいろな病気は、とかく一つの症状と限定することは非常にむずかしい。法定伝染病のように急激な感染症で
、感染源となるバクテリアが存在する場合には、その病
原体を特定すればその病気であるが、そうでない場合には
、各臓器の単体の病気というよりも全身的な協調性の低下によって発生することもあるので、この点を考慮して
、本書は症状の一つ一つについて詳述したということを読者は理解して、これらの各病症に対する認識を、さら
に深めていって頂きたいと思う。
|
あとがき
|
メニエール病が数十年来治らず困りはてている状態ながら
、仕事を行い、実生活をしている人々が多いのが現状である。この病の徴候がひどい場合、大体会社をやめている。自営
業では廃業に追いこまれる。めまい、吐き気、不眠の症状では、先ず内科を訪れるだろう。耳鳴りも伴いひどい時には耳
鼻科を訪れるのでメニエールと診断が出される。
ほとんど内科的に検査して、いろいろ治療してゆく
。O・Nさんは耳鳴り等もあったのでメニエールとされたが
、他の人々は全く同一症状であるが、この病名を知らされて
ない。ひと昔前の交通事故による「むちうち症」という名称も″後遺障害で悩まされ一生治らないもの″という先入感がつきまとった為、頸「部ねんざ」等の名称が多く用いられるよ
うになった事と同じく、メニエールの病名では苦しみ続け
、治らないとの悩みを患者さんに与える為、避
けられているのかも知れない。
職業人として実務不能に陥り離脱しかけている方々は、早急に治すこと、又、治せることで希望をもたれてよい
。全身筋の痙撃を伴う吐き気で、仕事もできず困惑しておら
れた医療器具会社の社長さんもご子息は医療関係
、本人も全国の病院を知っており、いろいろ相談治療したが、希望通りにゆかず、来られて一週間で痙撃、吐き気が治ま
った事に驚愕しておられた。治療の間に執筆する為
、ワープロ操作、作図・校正等で香月美佐子、三宅京子
、森田ミサヲ、青木よしえ他多くの方々のご協力によって、本
書を完成させることができたことを感謝します。
|
本文は電子書籍です。
から
から
ご購入ください。PDFで送ります。
紙の本はインターネット古書販売で
お求めください。
|
戻る
|